高血圧と塩分の関係性
『高血圧治療は塩分の摂取を控えるのが基本』
『塩分を摂り過ぎると高血圧になる』
とよく聞きますが、そもそも塩分はなぜ身体に悪いのでしょうか。
今日はそのへんを詳しく話したいと思います。
まず塩分が必要不可欠の栄養素であることは間違いありません。
しかし、摂取し過ぎると身体に異常をきたします。
なぜか???
実は塩分(ナトリウム)は水をくっつける作用を持っています。
塩分を多く摂取しすぎると、その濃度を薄めるために身体は水分を欲するようになります。
ここまでは何となく分かりますね?
これによって血液量が増え、心臓がより大きな力を必要とするため血圧が上昇します。
身体が溜まった塩分や水分を腎臓から排泄しようとするために更に血圧が上昇してしまうのです。
塩分には他の特徴もあります。
血管を収縮させる役割を持つ交感神経を緊張させる、というものです。
塩分を摂り過ぎると、血管を縮めようとする動きが活発になり血圧が上昇します。
この状態が続くと血管に大きなダメージを与え、高血圧がさらに悪化していくのです。
また、塩分は血管の中に直接入り込むことができるので、血管を徐々に狭くしていきます。
そして塩分の特徴としてさらにもうひとつ、筋肉を収縮させる、というものがあります。
そのため筋肉でできている血管壁を収縮させていき、結果的に血圧が上昇してしまうのです。
日本では1日の塩分摂取量が10g以下を推奨していますが、
実際には1日平均12gを超えていると言われています。
理想的な数値は5~7gとされていますので、
現在血圧が気になる方は 和食を基本として減塩を心掛けることをオススメします。
最後に塩分を減らすことはもちろんですが、運動して汗をかいて塩分を排泄することも効果的ですね。